カセットコンロのボンベと社長と52円(ちょい長いです)

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年の瀬になると、いろいろなお客様が来店します。

携帯ラジオを持参して、電池を入れて欲しいというお客様。
言葉が不自由なようで、始めは何をして欲しいのか?迷いました。
こういう時は、相手の目を見てよーく聞き入る事が大切です。 

単4の電池を2本入れて、レジにて『95円になります』と言うと。
ナニやらまた、意味不明な言葉を。 

どうやらお金を持っていないそうです。
さらに名刺を差し出し、これで信用して欲しい という事でした。
・・・この名刺 名前から記憶がよみがえりました。
以前、エアコンやTVを購入されたお客様でした。 

姿や格好で人を判断するのはよくありませんが、とても 普通の人には
見えませんでした。

『今 いくら持っているのですか?』と聞くと 財布を取り出す。
全て一円玉でした。 数えると・・52円。 

『良いですよ○○さん、今日は52円でいいですよ』と。

これで素直にお帰りになれば良かったのですが。

またナニやら意味不明な言動で、ジェスチャー交じりで話を聞くと。
カセットコンロのボンベも欲しいという事でした。

カセットコンロのボンベと聞くと、鍋料理でもするのかと思う方が多いと
思います。 でも違うのです。 ガスを止められたので仕方がなく
カセットコンロで煮炊きをしているのです。今の時世多くなりました。

電池代を52円にして、さらにボンベまでも。。
この調子だと、方々で無銭飲食もしていると思いました。

ココは私、鬼になりました。

『お金が無いなら、ボンベは渡せません』ときっぱり断りました。
そうすると、今度は大声を上げてわめき始めて収拾付かなくなったので
110番をする事に。

そうこうするウチにお客様は帰られました。
(オマワリさん遅れて登場、すぐ帰ってもらいました)

何の騒ぎだ?と社長登場。

『昔エアコン取り付けに行った○○さんだよ』と私。
『そうか、そんな風になっちゃったかぁ。。』と社長。
家内工業で、繊維関係の仕事をしていた○○さん、社長と工事に行った時
仕事で作っている帽子を頂いた事があったのです。

一連の話を聞いた社長。 

翌日、カセットコンロのボンベを持って○○さん宅へ向かいました。

昔、帽子を頂いた お返しだという事で。

お人よしは、受け継がれていく。。。

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