エアコンの配管が壁の中に埋まっている施工方法を隠ぺい配管と呼んでいます。
『隠ぺい』って言葉は一般的には不祥事の隠し事のような時に良く使われる言葉なので、何か悪い配管と思ってしまう人も居そうですね。
埋設配管と呼んだ方がいいのかもしれませんね。
この埋設配管のメリットは、配管が見えないので、見た目、デザインが良いという事です。
マンションやハウスメーカーさんの設計士さんはこの手法が好きなようで、埋設配管の現場に良く遭遇します。
でも、当然デメリットもあって、エアコンを入れ替え時に苦労する事が多い。 また長年使っていると水漏れを起こしやすい。ネズミなどが侵入したとき、その配管はもう使えなくなる。そんなデメリットを過去に経験しました。
今回、埋設配管で施工されたマンションの入れ替え工事を行ないました。
大変やりにくい現場でした。
これは設計ミスとしか言いようがありません。
エアコンを交換するように設計されていません。
10年後、20年後に困るのは住民なのです。
上写真のエアコンの交換工事です。
点検口と呼ばれる壁にのぞき窓があります。 恐らく設計上はここで配管接続する考えだったのでしょう。
ところが。
点検口を開けてみても、配管の接続部分が見えません。 ここより上の方に接続部があるのです。
この点検口は意味がありません。
そこで、今回は点検口を新しく作る事にしました。
これで、ようやっと接続部が現れました。
冷媒管、水が流れるドレン管、室外機とつなぐ電線。 それらをこの新しく作った点検口の中に手を入れて作業しました。
点検口のフタを取り付けて完成。
実は、このエアコンはマルチタイプと呼ばれる。室外機が1台に室内機が2台接続するタイプのエアコンです。
・・・とういう事は、室内機がもう一台あり、同じような事をして埋設配管と格闘したのです。
結構難易度がある現場でした。
でも、納得いく仕事が出来たので、私も満足出来ました。
ご依頼ありがとうございました。