フライフィッシングという遊びの魅力を伝える

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休みの日はフライフィッシングという釣りで遊ぶ事が多い。

釣りというと、釣った魚を食べるという考えが一般のようですが、フライフィッシングをやる人はほとんど食べません。 

釣ってもすぐ逃がしてあげるのです。 

釣りをスポーツとしてとらえます。 

釣りをする格好もカッコいい。

これはイギリススタイルで、イギリスでは貴族の遊びとして昔から親しまれていました。 

釣りをするのに、ジャケットにネクタイなんて釣りの概念超えているでしょ。 

女性のスタイルも素敵でしょ。

私も40年ほど前にこの格好にあこがれてこの釣りを始めました。 

鮭、マスという魚は知能が高い魚です。オスとメスがペアを組んで産卵するなんて、他の魚類より高等な証拠だと思います。 

そんな知能高い魚をフライ(毛ばり)という偽物のエサを使っての知恵比べをするのです。 

偽物とわかってフン!ってそっぽ向かれると、釣り人は熱くなって、何が悪いんだろう? 

そんな事を考え、研究するのです。 

これもこの釣りの楽しさでもあります。 

フライは水生昆虫と呼ばれる、水中で幼虫時代を過ごし、成虫になって水面を飛び交う虫を模して作ります。 

トンボを思い出してくれればそれに近いかな。ヤゴの時があって、それが羽化し空を飛び交う。 

そんな水生昆虫の生態を研究するのもこの釣りの面白い所。 

釣れた魚の胃袋をスポイトを使って吸いだすのです。 これだと魚は死なないのです。

水生昆虫の図鑑ももっていて、この時期のこの川にはこんな水生昆虫が生息している。そんなデータを記録していきます。 

だから、こういう虫見ると私はつい見入ってしまいます。

あっこれは普通の蚊でした。 

エルモンヒラタカゲロウ、とかフタスジモンカゲロウとか、クワヤマカクスイトビケラとか、超マイナーな水生昆虫の名前なんか知っているなんてもう変人だよね。

これはミドリカワゲラ。飛ぶとき黄色い羽をばたつかせながら飛び、水面に落下するとすかさずヤマメが水面から口を割って食べるのです。 

魚が水面から飛びつく瞬間をライズといって、同じようにフライを水面に落としてヤマメを釣るのが最高の醍醐味なのです。

(スマホで撮ったのでぶれていますがフッキングシーンが撮れました)

釣りをする場所も山岳渓流もあれば、このような里川もあります。マイナスイオンたっぷりの中で過ごすのは心が洗われます。

釣る道具はイギリスやアメリカ製が多いのも特徴。 

ボクはどちらかというとアメリカンスタイルです。

魚が沢山釣れればいいとか、大きい魚が釣れればいいとか、そういう考えより納得した釣りができれば良いというのがフライフィッシングの特徴かも知れません。

この時も、魚が水面を割って出てくるまでは竿を出しませんでした。 

ゆっくりのんびりとライズするのを待つというのも、苦じゃないんです。 

景色の良い所でおにぎりでも食らいつくのも気持ちいいし。

そして釣れるヤマメのきれいな事。

ヤマメって山女魚と書くくらい女性的な魚です、パーマークと呼ばれる模様がとてもきれいです。 

景色のいい場所で、高等なヤマメと知恵比べ、その為の事前研究。そして釣れるヤマメの美しい事。

そんなフライフィッシングの魅力に魅かれて40年。 

ボクは今度の休み日の為にフライ作りに勤しみ、どこかの川で竿を振る。