痔の専門病院のサイトを見ると『日帰り手術』というキーワードが必ず出てくる。
あのクリニックも、このクリニックも、どの病院のサイトを見ても同じような事が書いてある。
これ見ると、痔って日帰りで治っちゃう病気なんだと勘違いしてしまう。
これは、痔の大きさや程度によって全然違ってきます。
当然軽傷な痔なら日帰りでも出来るのかも知れない。
でも、その判断は絶対に自分でもするのではなく医師に任せるべきだと私は思う。
仮に、私が今回の症状で日帰り手術希望し実現したとしたら、術後の数日間はこの世の痛みとは思えない苦痛を強いられたと思う。
(許可されないと思うけど)
今回は、入院してホント良かったと思う。
私の痔はどんなものだったか?説明しますね。
ちょっと生なましいイラストでスイマセン(ほんとは実写真もあるんだよ)
肛門の内側に出来るいぼ痔を内痔核、外側に出来るいぼ痔を外痔核と言います。 そして破裂して切れた痔を切れ時と言います。
私の場合は、内痔が1っか所、外痔が2か所、切痔が一か所とバラエティーにとんでいました。
手術の内容は、外痔と切れ痔は切除し、内痔はALTA注射と言って、固める処置をしました。
よく切らない手術としてウタッテいる病院の方法はこのALTA注射による治療です。
これも痔の性質によって適した処置があるわけで、私の場合は切らないと完治しないと判断され、外痔2か所と切痔一か所は切りました。
手術が終わり、下半身の麻酔が切れてから痛みが始まりました。
お尻をライターであぶられているような熱い痛さです。
痛み止めの点滴を打ってもらいましたが、切れる頃になると再び痛くなります。
そんな苦痛を一晩を過ごしました。
腰には情けないかな、おむつを履いています。
手術後尿瓶が用意されたのですが、使い方が分からないのでその事を聞いたら、『それならおむつにしましょう』という事でおむつを履く事になりました。
尿の量が多いかも知れないので、給水パッドをぐるりと巻いて、それはもうウインナードッグのようでした。
その上からおむつを履かせてくれました。
しかもそれは、20代であろう、看護師さんにまったく無防備な状態の私に履かせてくれたのです。
翌朝、いよいよ最初のトイレです。
感覚的には出そう!というかなんとなくもやもやで、おむつを履いているものの。これには出したくない。
出した後の処置をこの看護師さんにしてもらうのは申しわけない。
明日誕生日を迎える51歳男が、こんな事で若い看護師さんの手を汚させたくない。
そんな気持ちで自分でトイレに行くことを申し出て、看護師さんに手を取ってもらいトイレに向かいました。
さすがに、一緒には入れないのでドアの前で待ってもらってます。
便器に座り。。。
・・・・・むむむ出ない。
なんというかな、力が入らないのです。オシッコの方も便の方も。
『力んではいけませんよ』事前に看護師さんの警告があったので力んでは居ませんがオシッコも出ないのです。
そうこうしているうちに、ちょろちょろとオシッコが出始めました。
その勢いたるや、蛇口をめいいっぱい細めるくらいの微量な水量なのです。
出て来るまで2~3分掛かったかな?
力んでいるのではないかと心配した看護師さんが、ドアの隙間から『力んではダメですよ』とさらに声が掛かりました。
『大丈夫です、出るの少ないんです』
そんな会話をして術後の最初のトイレはオシッコだけで終わりました。
考えてみればそうだよな。何も食べて無いんだから。
そして私の頭の中に不安が出てきました。
肛門の手術なのになんでオシッコが出難いのか? これは手術の後遺症ではないのか?
そんな不安でいたら、SNSから同じ事を経験された人の意見が出て来てホットしました。
SNSに集まるいい情報はこうして発信するから集まるんだよネ。
オシッコ問題は解決して、次なる難題は、大便だ。
聞く事によるとこれが一番ツライそうだ。
『もうようして来たら、すぐにトイレ行ってくださいね、そして出なくても力まないで、その時はあきらめて』
・・・とういう看護師さんの忠告を頭に叩き込んで、その時を待ちました。
でも処方された薬の説明書を読むと便は柔らかくなる薬を飲んでます。
それほど激痛にはならないという話も聞きました。
・・・なんか、ムズムズするこれかな? キター
トイレに向かう。
痛いのか?痛くないのか?
いざとなったら、呼べるようにトイレの横にはナースコールがある。
・・・思いのほかスムーズに事はすみました。 (皆さんの期待に外れてスイマセン)
水用便というほぼ水状態なので、肛門の傷口には負担のかからないように薬で調整しています。
それでもヒリヒリと痛いですけどね。
これで一番懸念していた、最初のお通じは無事終了しました。
痔は手術したら終わりではありません。
術後のケアが大事なのです。
この入院生活で、退院後のケアなどを習得していきます。
完治するまで2か月くらいと言われています。それまでは毎日ケアをしていかなければなりません。
お尻の傷口は、主治医の先生はモチロン、看護師さんにも毎回確認してもらいます。
そう、毎日5回くらいは見せるかな?
今日なんか『だいぶきれいになりましたね』って褒められました。 えーと喜んでいいのだろうか?
日々の生活で重要なのは、お風呂です。必ず浴槽に浸かり下半身を温めます。
シャワーで軽く流すというのはダメなのです。
トイレは力まない事。長く居ない事。本やスマホを見てのトイレはいけません。
シャワートイレはシャワーの強さを一番弱くして、流したあとはペーパーで擦らず、水分を吸収する程度にする。
そんな事を入院生活で徹底しました。
特にお風呂については何回も入る事を奨励していて、私は毎日5回は入っていました。
その度にお風呂の清掃をしてくれるので、スタッフさんには申し訳ない気持ちになりました。
傷口には軟膏を塗りパッドを当てておきます。
これは傷口が完治するまでするので、しばらくは面倒な事を強いられます。
8日間の入院生活。もっといろいろな事が出来ると思い。パソコンやタブレットなどを持ち込みましたが、あまりできなかった。
このブログを書くのがようやっとかな?
そりゃそうだよネ、病気を治しに来たのだから。
8日間を過ごしたこのベッドともお別れです。
感謝を込めてハガキを書きました。
明日出る時に枕の下に置いて退院しよう。