今年から保護司という仕事をする事にしました。
保護司って何? から説明しないと分からないかもね。
実際私も知りませんでした。
保護司という仕事は、大雑把に言うと罪を犯した人が再犯しない為に見守る仕事です。
観察保護という期間に担当した対象者を見守る仕事をします。
これは法務大臣より任命された公務員となります。
給料は無いので無償での活動になります。
私は以前から、一度失敗したからと2度と・・・そういう事には否定的な行動をしてきました。
小さい事で言うと。
『あの人はあの時ドタキャンしたからもう誘わない』
『あの人は商品キャンセルしたからもう売らない』
『あの店で買ったら不良品だったからもう買わない』
『あの人は出禁だ!』 『あの店にはもう行かない』
社会的なニュースで言うと。
芸能人のスキャンダルによるいわゆる仕事が干されてしまう仕打ち。
スポーツ選手のトラブルによる引退。
芸能人もスポーツ選手も一度のトラブルがその芸能人生、スポーツ人生を失ってしまうのが、もしかしたら私達の損失なんじゃないかと思うのです。
素晴らしい芸能活動、記録的なスポーツをもう見れない。
もちろん、それには被害者がいる事は分かりますが、反省しそれなりの制裁を受けたなら復帰しても良いのでは思うのだけど、残念ながら日本はその復帰をする人が少ない。
日本は小さい時から『人に迷惑を掛けないようにしなさい』『悪い事すると牢屋に入れられるぞ』と教えられて来ました。
だから迷惑をかけた人には厳しい制裁をするのが当たりまえ。再起する事までは考えてない。
そんな風習が根付いているのかな?そう感じています。
これはこれで、過ちは少なくなる働きがあって良いと思いますが、その制裁が強すぎる傾向があると思います。
そりゃ商売しているとイヤな人居ますけどね。お金の払いが悪かったり、クレームをすぐいう人とかね。
でもその人にもそれぞれの考えがあり、そうやって生きて来たので、そういう人なんだと割り切って対応してます。
そうすると、相手も分かってくれて、ひとつ関係が前進します。
インドでは『あなたは、これからいろい迷惑をかけて生きて行くのだから人を許してあげなさい』と教えられます。
私はこの言葉を聞いて、日本もこんな考えを少しづつ広めていきたいなぁと思っていました。
一度過ちを犯した人でも復活できるように。
そんな考えを持っていたところに今回の保護司の推薦があったのです。
今までは、お店の事や、迷惑程度の話しでしたが、刑罰という法律を犯した犯罪者にもその考えを当てはめて考えてみました。
現在日本の犯罪は減ってきています。
しかしそれは、初犯という初めて犯罪を犯した人が減ってきたからに過ぎません。
再犯、再び犯罪を犯してしまう人の数は横ばい、それほど減ってはいません。
一度服役した人には厳しい。仕事にもつけず、それが原因で再び犯罪を犯してしまう。
日本はやはり『人に迷惑をかけないように・・・』
『悪い事したら牢屋に入れられるぞ』 という教えが根付いているんだと思います。
誰もが一度は迷惑をかけた事していると思います。それは残念ながら法律というものに触れる時もあります。
それでもどんな人間でも再起できるチャンスは与えていいのではないかと思うのです。
保護司は、そんな犯罪者の保護観察期間に親身になって見守る仕事です。
研修などもあり、いろいろと大変ですが地域の皆さんの安全と安心を提供するのが私の天職だと思っています。
電気屋という仕事で、住いの安全と安心を提供。
保護司という仕事で、生活と暮らしの安全と安心を提供。
両輪でこの街を見守っていこうと思っています。
この仕事を推薦してくれた人に感謝すると共に重責を感じ精進したいと思います。