『ALWAYS 三丁目の夕日』のような戦後、そして高度経済成長を舞台にしたドラマを見ると必ずと言っていいほど当時の文化を象徴する物に家電が出てくる。
冷蔵庫、洗濯機、炊飯器 といった主婦の仕事を楽にしてくれる家電。
テレビやステレオとなどの娯楽家電。
当時の電器店は花形の商売で、納品の時は大安の日を指定されたり、近所の人が集まったりと、ひとつの家庭イベントになったそうです。
今までに無い製品の登場。画期的な家電。
それを提供する電器店は売り上げも多かったそうです。
テレビがカラー化された時も大変売れたそうです。
そしてVHSとベーターというビデオデッキが登場したときも画期的でした。
テレビ番組が録画できるなんてね。 そのころから私も記憶が残っています。
ステレオはシステムコンポというのが出始め、オールインワンのセットでカセットデッキが全盛でした。
やがてCDが出始め、途中MD何かも出ては消えていきました。
パソコンが出始めた頃も街の電器店では扱っていました。
そうそう、携帯電話も。 PHSや当時はNTTドコモも栄電気では扱っていました。
テレビが地デジ化され、薄型になった10年程前から状況は変わっていきました。
海外メーカーの進出で価格の下落。
日本のメーカーの衰退。
スマホが普及しはじめ、生活の仕方も激変してきました。
情報入手はテレビじゃなく、スマホから。
テレビ離れが加速して行きました。
家電の販売もネット通販が多くなり、お店で購入する人が減ってきました。
特に大型量販店はその影響をモロに受け、合併したり、縮小したりしています。
『売るモノが無い!』昔の栄光を引きずっている先輩電器店はグチをこぼします。
昔のような画期的な電気製品が出てこないので飽和した家電市場では売る物が無いのです。
4Kテレビを盛んにアピールしても消費者はそんなに飛びつきません。
電気製品は壊れたら買い替えるモノになってしまったのです。
日本の家電メーカーは販売店を囲い込み、在庫展示する事で、とりあえず一通りの出荷台数をこなしています。
販売店もメーカーの言いなりになっている。
電気屋の看板って家電メーカーの補助を受けて作ってもらったりしてます。
今度意識してみると分かりますヨ。 メーカー系列と業界では呼んでいます。
実を言うと栄電気はどこにも属していません。
栄電気の看板は『電気のお医者さん』
メーカーの言いなりにはなりたくないので、メーカーの看板は出してません。
メーカーが発売リリースしても、一度自分たちで検証します。果たして売って安心できる物なのか?
これ失敗作だろう? そんな商品結構あるんですよ。
街の電器店は昔から、世に出る新しいモノを提供してきた商売です。
今の電器店って家電メーカーが提供する物ばかり販売している。
もっと違うモノ売っても良いと思うんだけどね。
昔は携帯電話を売っていたようにね。
ホントはスマホを売りたいんだけど、家電屋には流通しても採算あわない感じです。
スマホが自店で売れなくても、お客様にはすすめています。
例え年配者であっても、『これから生きていく上で必要な物ですよ』とね。
チョット大げさだけど、ホントそう思うから。
そして今、話題のPayPay
栄電気では10月上旬のPayPayのスタート直後から使えるようにして、いろいろな人に紹介してきました。
お客様はモチロンですが、お店さんにもススメてきました。
ここでちょっとガッカリな反応。
多くのお店さんに紹介した中で、同業の電器店に紹介したときに決まって返ってくる返事。
『ウチのお客さんは年寄りが多く、これ使えるようになっても、恐らく来ないと思う』
紹介した電器店はほぼ皆さん同じ返事。
旅館業やサービス業にも紹介しましたが、こんな返事はありません。
街の電器店は新しいモノを消費者に伝えて行く商売だと思ってます。
安全に安心して便利な暮らしを提供するのが私のミッション。
買い物の仕方が変わる過渡期にその方法を教えてあげないとね。
お年寄りだからスマホを持ってないなんて決めつけないで。
持ってなかったら、持つように促しても良いよネ。
使い方分からなかったら、お店でスマホ教室なんかやってもイイネ。
やりたい事が沢山あるけど、目の前の仕事を消化しないと前に進めない現実。
年が明けたら、やりたい事を徐々に初めて行くとしよう。
12月の一番忙しい土日を終えて、今思っている事を無編集で書き綴ってみました。