保護司という仕事を知ってもらうため、時々その活動の事も書いて行こうと思います。
ただ、保護司の活動は公言出来ない事も多いので、その辺を踏まえて書いて行きますね。
『望まない出会い』先日の就任研修で聞いた言葉がグサリときました。
保護観察を受ける対象者と、保護司の出会い。
これはお互いに望んで起きた出会いではありません。
商売でのお客様との関係や友人関係のように、好き嫌いもないし、利益の為の関係でも無い。
言葉は悪いけど、お役所から一方的に任命された出会いなのです。
今まで私は、好きな事をする、嫌ならやらない。 そんな考えで活動してきました。
でも、この仕事は違います。
嫌でもやらなければならない仕事なのです。
この『望まない出会い』でも受け入れなければならないのです。
先日先輩保護司の方と話をしました。
小学生の万引きで警察沙汰になる案件が出ているそうです。
昔でしたら、商店で子供が万引きしても、警察に言う事はまずありませんでした。
お灸をすえて終わるか、せいぜい親や学校に報告して終わりでした。
地域の皆さんで子供たちを正しい方向にいくよう、間違った方向に向かっていたら修正してあげる作用が働いていました。
ところが、今の小学生が万引きする場所が大手のスーパーなどになったのです。
個人店や小規模なお店が無くなり、シャッター商店街に。大規模スーパーなどが普段買い物する場所となった現在。
万引きする場所も大手のスーパーに変わっていきました。
大手のスーパーでは万引きを捕まえたら警察へ通報がマニュアル化されている所もあり、それが例え小学生でも通報され警察沙汰となってしまうのです。
子供たちの感覚も昔世代の私達からの感覚とは違ってきているようです。
『悪い事してもお天道様が見ているんだぞ』そんな教えで私達は育てられました。
ところが最近の子供たちの感覚は。
『悪い事をしても、防犯カメラは見てない』そんな感覚の子供もいるそうです。
まだ私は保護司として、対象者を受け持っていませんが、こういう子供たちをどう向き合っていけばいいのか?
今まで私の中にあった自分の『物差し』というのは一度取っ払わないと、対処できないんだろうなぁ。 そう思いました。
望まない出会いが嫌なのに、なんで保護司をやるようになったのか?
そう思われる方もいるでしょうね。
それは、やっぱりこの街が安全で暮らしやすい街にしたいから。
大きな目的の為にその途中の行動はもう嫌とは言わないよ。
厳しい冬を乗り越えて春が訪れるように。
朝日を見たかったら、夜を過ごしように。
ちょっと自分に言い聞かせてみました。